吹き出しをどう描くか

目次

吹き出しとは

マンガ特有の技法として、吹き出しがあります
キャラクターや背景をどういう描写したらどういう効果があるのかは、映画の撮影技法から学ぶことができます
しかし、吹き出しはそういった技法からは学ぶことができません
この後、吹き出しの「位置」「文字数」「大きさ」をどうすればいいのかについて書きます


吹き出しの位置をどうするか

吹き出しを位置は「キャラクターの位置」「読者の視線」の2つによって決まります
結論から言うと、コマの上のほうに吹き出しを配置すればよいです
人は人の上半身、特に顔を印象に残します
そのため、コマには人の上半身、特に胸から上をよく描くことになります
そうなると、胸から下を隠すことになるため、コマの下から人が突き出るように書かれます
必然的に、コマの上のほうにはスペースが空くため、そこに吹き出しを描くことになるからです


吹き出しの位置のちょいテク

ちょいテクとして、段の最後の吹き出しをちょっと下げる方法もあります
これは、読者はマンガを「Z」をのようにして読むのに関係しています
Zのように角が急だと、視線の向き的に次の段が読みづらくなります
そのため、段の最後の吹き出しをちょっと下げてください
次の段の始まりのコマに視線が動きやすくなるように配置します



吹き出しの文字数

吹き出しの文字数は、特に決まっていません
ただ吹き出しの形が決まっており、大体が縦長です
そのため、今のマンガでは、1行に最大10文字、行数は最大6行かと思われます
そして、よくつかわれるのが、1行に6文字、行数は3行ぐらいかと思われます
読者が読みやすいように、行数を変えるときは単語のキリがよいところで改行するようにしてください


吹き出しの大きさ

吹き出しの大きさは、「文字数」と「文字の大きさ」で決まります
文字数は「吹き出しの文字数」で描いたように、読みやすい量にこころがけてください
文字のサイズはフォントのサイズですね
フォントのサイズは原稿がB5のサイズで1125px × 1650pxの場合は、27あれば読みやすいです


文字のサイズによるメリハリ

文字の大きさによっても、メリハリを出すことができます
下の図は、ワンピースの第一話の「フォントのサイズの変化」のグラフです


※ 背景色がついている範囲は偶数ページです

見たらわかりますが、フォントのサイズは一定ではなく、細かく変化していることがわかります
これは、セリフのメリハリの一種です
どういうときに変化するかというと、「語気」や「重要度」に関係してきます
「語気」が強くなくてもよく、読み飛ばしてもよいようなセリフであれば、フォントのサイズは小さくしても問題ありません
逆に読み飛ばしてはいけないセリフは、一定以上のフォントのサイズが必要になります


セリフのメリハリには、フォントのサイズ以外もあります
たとえば、文字数などもメリハリの1つになります
これは、ワンピースの第一話の「ページ単位の文字数」と「ページ単位での文字の示す割りあい」のグラフです


セリフのメリハリではなく、ページのメリハリの側面のほうが強いですが、こちらもすべてのページを通して一定ではないことがわかります
そのほかにも、キャラクターの描き方のメリハリ(上半身だったり、全身を入れたり)などもあります


これらのデータは分析機能を使用してできたものです
自分のと見比べたいときは、自分のデータを入れてみてください


説明時に使用した画像は、佐藤秀峰先生の「ブラックジャックによろしく」になります

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